IPS細胞応用の臨床試験が始まりました。

【この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。】

つい先日、パーキンソン病に対するIPS細胞応用の臨床試験が始まりました。
今後再生医療がすごく進んでいくと、リハビリは必要なくなるのではと、不安に思っているセラピストは少なからずいるのではないでしょうか?
インターネットをはじめとする様々な情報がありますが、実際のところどうなのかはわかりません。私が考えている内容をまとめていきたいと思います。

なぜ再生医療が進むとリハビリがいらなくなると思われているのか?

神経細胞などがIPS細胞やES細胞によって回復されるため、何もしなくても元通りになると考えられているためではないかと思います。本当に壊死してしまった細胞や機能を失ってしまった細胞が元通りに回復をして、今まで通りの働きを取り戻すことができればリハビリは必要ないかもしれません。
神経細胞自体は本通りになるのかもしれませんが、運動・動きに関しては元通りになるとは考えにくいと思っています。

再生医療が進むことによって、リハビリはいらなくなるのか?

私が考える結論としては、リハビリがなくなることはないと思います。
一度怪我をして松葉杖などを使用しているとその怪我が治っても歩き方に癖がついてしまい、治った瞬間から怪我をする前と同じように歩くことはできないのです。
どうしても怪我をしてしまった部位をかばうような歩き方になったりしてしまいます。
その結果、違う部位に痛みや違和感が発生したりします。
何らかの障がいが起きてしまった後には、いくら再生医療で細胞自体を回復したとしても神経回路をつなぐための運動や体の動きを学習するためにリハビリはなくならないと考えています。
現在行われている、神経回路を強化するようなリハビリがより推奨されるのではないかと思います。
脳血管疾患や神経系疾患に関しては、上記のような理由からなくなることはないと思います。
運動器疾患(整形外科疾患)に関しても、再生医療で半月板や関節唇などの再生は可能になると思いますが、固まってしまった関節可動域や筋力低下、筋バランスや姿勢などの調整は再生医療の適応とは異なる部分になると思いますので、リハビリ自体がなくなることはないと思います。

再生医療とリハビリは一緒に進むことでより強力な効果をもたらすことができる?

神経回路の強化や再構築を目的にリハビリを行ってきたと思います。根本である障がいを負った神経細胞の回復はリハビリではできないのが現実だと思います。
障がいを負った神経細胞自体は再生医療で回復を図っていき、一時的に使われなくなったため、動作に不自由さが出てしまっているものに関してはリハビリで回復を図って行く。回復した神経細胞に神経回路をつないでいく運動(ファシリテーション)を行っていくことでリハビリの効果がより強力に出せるのではないでしょうか?

私自身が再生医療に期待しているものは?

私自身が半月板損傷の手術をしていますので、半月板の再生が進んでくれるといいなと思っています。半月板には血管が少なく血流がない部分もあり、一度傷ついてしまうと回復することは困難といわれています。スポーツ選手など多くの人が半月板損傷を起こしていて、将来的に人工関節置換術を行わなければいけないと不安を抱えながら生活をしています。

脳卒中、脳梗塞、脳出血なども壊死してしまった脳細胞を回復できるため、運動麻痺や感覚異常などの改善がはかれると思います。

先日ニュースにもなっていましたが、パーキンソン病に関しては、IPS細胞応用の臨床試験が始まりました。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの難病といわれている病気にIPS細胞やES細胞の応用が始まり、回復が見込めるようになっていけばいいなと思っています。

終わりに

ここにあげた病気以外にも本当いろいろな適応があるのだと思います。病気で苦しんでいる方にとっては本当に希望の光だと思います。医療関係で仕事をしていたこともありますので、なにもできなかった歯がゆさも感じたこともあります。再生医療が様々な人に有用なものになってもらえることを願っています。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です