外来リハビリ打ち切り!!!今後のリハビリはどうなるのか?

【この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。】

平成31年4月から介護認定を受けている方たちの病院・クリニックでの外来リハビリが打ち切りになります。どうなっていくのか、どこでリハビリを受けることができるのかをまとめていきたいと思います。

 

そんな話聞いてないけど、どこに書いてあるの?

中央社会保険医療協議会総会第386回資料のP248に書いてありました。

 

そもそものリハビリを受けられる日数は?

運動器疾患(整形外科疾患):手術日や診断日から150日

脳血管疾患:発症日から180日

その期限を過ぎてからは、月13単位という枠の中でリハビリを受けることができていました。

今まででも月13単位という制度に関しては廃止するという話は何度も上がっていたみたいです。段階的に診療点数の引き下げが行われてきていました。外来でのリハビリを受けていない病院が少しずつ多くなってきていました。

 

月13単位ってなに?

リハビリを受けられる単位・時間のことを示しています。1単位は20分となっています。

月に13単位まではリハビリを受けることができるということを言っているのです。外来リハビリでは、ほとんどのところが1単位20分で対応していると思います。

1か月が4週間だと考えると、概ね週3回のリハビリで12単位となります。残りの1回を5週目などで使うことで、月13単位受けることができます。

以前私の働いていた病院では、患者様が自分が今月何回リハビリを受けたのかを数えていました。13回全部使いきれるように自分の予定と数を計算しながら病院に通ってきていました。

 

なぜ外来リハビリが受けられなくなってきていたのか?

月13単位という制度がありながら、病院では外来リハビリを受けることができなくなってきていたのか?理由の一つには診療報酬にあると考えられます。

期限内と期限切れでは病院やクリニックに入る診療報酬に違いがあります。病院といえども経営を考えなければいけません。期限内の患者様のリハビリをしている方が診療報酬が高いことがあげられます。

他の理由として、入院・手術の設備がある病院では入院患者様のリハビリを行うことを中心に業務を行っているため、外来で来られる患者様のリハビリを受けるだけの枠が確保できないことがあげられます。

365日のリハビリを行い、外来での対応を行っていくことはスタッフの業務負担を増大させ、適切な時間のリハビリが行えなくなってしまう可能性があるためやむなく外来での対応を行っていない病院もあると思います。

今後どうなっていくの?

以前からも言われていましたが、期限内は病院やクリニックでのリハビリを受けることで回復・改善を図っていきます。期限が切れてしまってからは、介護保険でのリハビリに移行していくことになります。

急性期でのリハビリ → 回復期でのリハビリ → 介護保険でのリハビリ(訪問リハビリ・デイケア・デイサービス)と流れはできています。

デイケア → デイサービス → 地域の体操教室・介護予防事業

とさらに流れを作っていきたいと考え、各自治体では動きが出てきています。

 

介護認定を受けられている方には、まだリハビリを受けられる場所があります。しかし現状では、介護保険のリハビリは集団での体操がほとんど、個別でしてくれても短い時間になってしまう。

短い時間のリハビリを受けるために何時間も施設内で過ごさなければいけない等、不満の声も少なからず聞こえてきています。

 

最近、増えている自費リハビリ?

リハビリの期限が出てきてから、自費リハビリの存在が取り上げられるようになりました。自費で行うことから期限や日数の制限などはなく、納得・満足いくまでリハビリを受けることができます。

多くの自費リハビリ施設が1時間当たり8,000~10,000円の費用がかかります。

スポーツクラブなどでの、パーソナルトレーニングの料金と同等の金額になっているのではないでしょうか?

脳血管Ⅰの施設基準で算定されている1単位245点を考えても全額自費という考えから行くと高すぎるという値段ではないことになります。

 

介護認定を受けていない人たちはどうなるの?

今回の改定では介護認定を受けている人たちの外来リハビリを打ち切るため、認定を受けていない方たちは13単位の継続になるのではないでしょうか?

その他にもご病気によっては、期限などの定めがないものもあります。しっかりと病院などで確認していただければと思います。

 

終わりに

この4月からますます自費リハビリの需要は増えていくのではないかと思っています。リハビリを受けられる方が納得できるサービスを提供できるよう企業努力をしていかなければいけません。自費だろうが保険だろうがセラピストは日々勉強をして担当する方のリハビリに全力を尽くすことは変わらないのですが。。。

 

いろいろな人からお話を聞いていると、介護保険でサービスを使っていなければ外来リハビリが続けられるの?など聞かれます。介護認定となっているので、サービスを使っているかどうかではなく、認定を受けているかどうかになるので、現在は使っていなくても外来リハビリが受けられなくなる方たちが少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?

4月以降、少し混乱しそうな気がしています。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 介護認定を受けていなければ、医療リハビリが受けれると言う事ですか?
    介護認定を受けてしまった場合は、認定取り消しをすればいいのでしょうか?

    • コメントありがとうございます。
      介護認定をお持ちでも医療保険でのリハビリができないと言うことではありません。維持期のリハビリ(13単位)が受けられなくなるという通達が約2年前にありました。そのため、手厚いリハビリを求めて介護認定を辞退するという方もいたようです。
      知り合いが働いている病院では維持期のリハビリ(13単位)は継続して行っているようです。病院やクリニックでは対応が異なっているみたいです。
      通達では、維持期のリハビリ(13単位)は打ち切りになっています。

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