リハビリ・評価
そもそも、リハビリやコンディショニングと言っていますが、しっかりと説明しているものが少ないと思います。少し説明をしていきたいと思います。
リハビリって?
一般の人にリハビリのイメージを聞いたことはありませんが、よく言われるのはマッサージやストレッチをイメージされるようです。病院でのリハビリってなるとまずベッドに寝てストレッチをして、関節可動域訓練とよばれるものをして、筋力トレーニングをしてというような流れで行っているところが本当に多いと思います。すべてを否定するわけではありませんが、必ずベッドに寝る必要もないと思います。
「リハビリ」という言葉は、「リハビリテーション」の略語となります。
「rehabilitation」の語源はラテン語。
「re」=「再び」
「habiritate」=「適する」という意味になっています。
「名誉の回復」や「権利の回復」などの意味も持っている言葉になっています。
なので、リハビリ=マッサージでないということなのです。
コンディショニングって?
コンディショニングとは、「身体を調子のいい状態に整えること」「いい状態にすること」。
コンディショニングとは、身体の調子が整うことを目的とした運動
「良い状態」とは、「自然体=身体が持っている当たり前の反応が出来る身体の状態」
一般社団法人日本コンディショニング協会より引用
コンディショニングを行うことで、身体を良い状態に保ち、パフォーマンスを最大限に発揮できるようになり、不調があっても解消できる身体を整え精神的にも安定を保つことができます。
トレーニングって?
トレーニングとは、練習すること、訓練すること、鍛錬することなどの意味になります。
トレーニングというと、筋力トレーニングが一番にイメージされるものかもしれません。
言葉をいろいろ調べていくと、世間のイメージとは少し違う意味で広まっているものが本当に多くあります。
理学療法って?
理学療法とは病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動、温熱、電気、水、光線などの物理的手段を用いて行われる治療です。
「理学療法士及び作業療法士法」第2条には「身体に障害のあるものに対し、主としてその基本動作能力の拡幅を図るため、治療体操その他の運動を行わせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう」と定義されています。
公益社団法人日本理学療法士協会HPより引用
こうやって書いてあるととても難しいもののように感じるかもしれません。
リハビリ=理学療法ではないということは理解していただけるのではないでしょうか?
理学療法・作業療法もそうなのですが、基本的に医師の指示の元に行う治療になります。
自費では理学療法・作業療法は行うことができません。
介護予防分野・疾病予防などの予防に関係するものであれば、理学療法士が単独で行うことができます。
病気にならないために、怪我をしないように予防のための運動などを指導する理学療法士が本当に増えてきています。
作業療法って?
身体または精神に障害のある者、またはそれが予測される者に対してその主体的な生活の獲得を図るため、諸機能の回復・維持および開発を促す作業活動を用いて行う治療、訓練、指導および援助をいいます。
日本作業療法士協会・定義より引用
理学療法とは全く違う定義の仕方だと思います。
理学療法が基本動作を中心にアプローチを行うのに対し、作業療法は作業を中心にアプローチを行っていきます。作業活動を用いての治療、手芸であったり、園芸であったり生活上にある作業活動を行っていくことになります。
言語聴覚士って?
ことばによるコミュニケーションの問題は脳卒中後の失語症、聴覚障害、ことばの発達の遅れ、声や発音の障害など多岐にわたり、小児から高齢者まで幅広く現れます。言語聴覚士はこのような言葉の問題の本質や発言メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために検査・評価を実施し、必要に応じて訓練、指導、助言、その他の援助を行います。
一般社団法人日本言語聴覚士協会HPより引用
その他にも、摂食・嚥下の訓練に関しても専門的に行っていただいています。
理学療法士・作業療法士とは、少し違うところからアプローチを行う職種になると思います。
評価って?
リハビリテーションにおける評価とは、対象者にリハビリを行うにあたり、疾患名や既往歴、年齢、性別などの基本情報の収集を行った後に、身体状況の確認を行うことになると考えています。
身体状況の確認を行う、理由として現在の状態からリハビリを行った結果改善しているのか、効果がないのかなどの効果判定を行う必要があります。
どこがどんな風に変わっているのかを伝えることが大切になります。
評価が大切といわれているのは、効果判定をしっかりと行うためだけではなく、問題の原因を追究していくためにも必要なものになります。
歩けない、立てないなど動作で行えないことがあるとして、
膝が伸びないからもしくは曲がらないから動作ができないのか?
力が足りないのか?どこの力がたりないのか?
運動麻痺により、随意性がないのか?
等、原因がはっきりしていなくては、運動やストレッチも効果が出ない状態になってしまいます。
そのため、リハビリでは、『評価に始まり評価に終わる』とまで言われているぐらいに評価は大切なものになります。
評価に関しては、各項目でもう少し詳しいものを記載していきたいと思っています。
終わりに
少し用語の説明をおこなっていきました。
個人的な感情も入ってしまっていますが、できる限り正確なものをお伝えできていると思っています。
いろいろ調べていくと、私自身も考え直さなければいけないこともたくさんあります。
『リハビリをしましょう』という言葉の矛盾であったり。。。
利用者様にはわかりやすいので使ってしまっていますが、本当はいけないのかもしれません。
正確な言葉の意味を伝えられるようにしていかなければいけませんね。