インソールの研修に参加してきました。

理学療法士の国家試験を受ける前から、なぜか足に興味があり卒業研究では、足趾把持力の研究をしてみました。
国家試験に受かってからは、少し足から離れていたのですが、すぐにインソールの勉強会に参加するようになりました。
本当に足が好きで、あんな薄いものや小さいシートで、歩行が変わる変えられる、痛みが少なくなるということに感動したことを覚えています。
目次
そもそもインソールってなに?
足底挿板と言われているものです。インソール=中敷きとなります。
既製品のインソールであれば、AMAZONや楽天などに本当にいろいろな種類がでてきます。
また、消臭のためのものや外反母趾用など、本当にさまざまな種類が出ています。
主に病院などで変形性膝関節症などの治療で使われているものが足底挿板療法と言われているのではないでしょうか?石膏で型どりをして作製していくものがほとんどになります。
インソールと言ってもいろいろあります。
理学療法士が主に作製しているのは、以下のものになると思います。
入谷式足底板
DYMOCO
FOI
スーパーフィート 等
他にもあると思いますが、今思いつくのはこのぐらいです。
所属している協会では?
静的な姿勢だけをみて作製するのではなく、動的な歩行をしっかりと観察して作製を行います。
インソールだけを作ればいいという考えではなく、しっかりと靴自体も観察をおこないます。
足のサイズの計測をおこない、今履いている靴が足のサイズに合っているのか、
靴自体を正しく履けているのかも確認していきます。
認定制度もあり、ベーシック、アドバンス、マスターという三段階にわかれています。
各認定において、試験とレポートが義務図けられていてかなり難しいというわけではないのですが、しっかりと作製していないと受からないといわれています。
今回はどのコースを受けてきたの?
今回はマスターライセンスを取得するためのコースを受講してきました。
最上位クラスになります。
このコースでは、パッドと呼ばれる中敷きに貼っていく素材を的確に削り、靴と足にしっかりと合わせていくことが必要になります。
現状ではこのコースからしか使えないパッドになっていますので、そのパッドを使用し受講生同士作製を行い講師の先生に確認してもらうという作業になります。
どんな手順で研修をしていくの?
①その協会独自のチャートに相手の今までの怪我や現在の不調や悩みなどを問診していきます。
できる限り細かく問診をして、過去の情報を収集します。捻挫をしていないか、スポーツ歴など、話しているうちにだんだん思い出してくるものもあると思いますので、過去のものをしっかりと問診していきます。
②現在履かれている靴を確認していきます。
靴底の減り方や靴の履くところの癖や指の曲がる所の癖など細かく確認していきます。
シャンクなどもしっかりと確認します。
③中敷きが外せるものであれば、表示サイズと中敷きのサイズの差「捨て寸」の確認を行います。
この協会の研修会に参加するまで、捨て寸という存在を知りませんでした。表示サイズ通りのサイズなんだとばかり思っていました。それにメーカーや靴の型番によっても捨て寸に違いがあるとのことです。
捨て寸のない靴もありますので、しっかりと確認しましょう。
④実際の足のサイズの計測を行っていきます。
荷重位と非荷重位で計測するのがこの協会の特徴になるのではないでしょうか?
足長、足幅、足囲を計測し、理想の靴サイズを導き出します。
どんな足の形をしているのかも、確認します。エジプト型やギリシャ型など
⑤フットプリンターを使って、足圧の測定
フットプリンターにて、どこに圧が多くかかっているのかを確認します。
圧の強いところはもちろん確認できるのですが、浮指や外反母趾なども確認できます。しっかりと使えるようになることが大切のようです。
⑥姿勢の確認、動作の確認
立位姿勢の癖や傾きなどを確認します。片足でたったときの傾き方や足の動き、バランスの状態なども確認していきます。
⑦歩行の確認
頭がどっちに傾くのか、体がどっちに傾くのか、どっちの足で立った時にどうなるのかなど、大きく動くところから徐々に細かいところという風に観察を行います。
観察しながら、何のパッドを使用するのか、付加パッドはどのようにつけるのか、何を変化させるのかなどを考えていきます。
⑧インソールの作製
歩行の観察から考えられる問題点に対して、パッドを正確な位置に貼っていきます。
ずれてしまうと効果が本当に少なくなってしまうのと、違和感につながったり、水膨れになってしまったりと悪影響になることが本当に多くなってしまいます。確実に貼っていきましょう。
⑨歩行の再確認
パッドで狙った動きが出せているかを確認していきます。また歩いている本人にもどんな感じがするのかを確認します。当たって痛いとか圧迫されているとかいろいろな意見が出てくると思います。
⑩ ⑧と⑨を何回か繰り返し完了させる
以前の私がそうだったのですが、もっともっと良くなるだろうとパッドをどんどん増やしてしまい結局どこまでやったらいいのかわけがわからなくなってしまう。追求すれば追究するほどわからなくなってしまいますので、安定させるところでひとまず様子をみることがいいのではないでしょうか?
1か月などの時間が経つと、足の形もだんだん変わってきますので、再度調整を行っていくことがいいと思われます。
インソールの作製手順みたいになってしまいましたが、この工程を確認しながら研修は進んでいきます。
同時にテストの対象の方は、テストとして確認されています。
足底板ってグラインダーが必要なの?
グラインダーと呼ばれる削る機械ですが、パッドが削らなくてもよいようにできているので、いらないといえばいらないのだと思います。
今回の研修で使えるようになるパッドに関しては、削ることが前提になっていますので、今回のパッドを使用していくのであればグラインダーは必須となります。
グラインダーは高価なものなので、インソールを始めたくても一つの壁になってしまっているのは確かではないでしょうか。
違和感のないインソールを作製するためには、グラインダーは絶対に必要だと感じました。
いいものを作るためには必要な物品はそろえなくてはいけません。
いいものはいい!!!
いいものを作るためには物品もいいものをそろえる必要があると思います。
ハサミにしても、両面テープがべたべたとくっついてしまっては仕事になりません。
グラインダーに関しても、削れる部分が小さければそれだけ時間がかかってしまいます。
「弘法なんとかかんとか・・・・」
という言葉はありますが、必要なものは必要なのだと思います。
終わりに
今回研修を受けて、やっぱりインソールはおもしろいと思いました。
長い経過は必要になりますが、膝痛や外反母趾などの痛みの軽減が行えているようです。
すべての人にそれが当てはまるわけではないと思いますが、悩まれている方は一度試してみてもいいのではないでしょうか?
安いものではありませんが、試す価値はあるのではないかなと実感した2日間でした。
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