保険外リハビリについて
自費リハビリ保険外リハビリが少し話題になってきています。
自費リハビリに関する言葉をまとめておきたいと思います。
少し話題になってきていても、まだまだメジャーではないものです。また料金設定に関しても高いと思われることが多いのが現状です。
自費リハビリ
医療保険や介護保険ではなく、完全自費で行われているリハビリテーションサービスのこと。
保険下では、期間や回数が決まっているため納得いくまでリハビリテーションが行えないことがあり、自費でのサービスが広がりつつある。
保険外サービス
現在、保険外サービスはいろいろなものが出てきています。
公的保険を使用しないため、それぞれの会社にてあったらいいななど、各個人に合わせたサービスが提供されるようになってきています。
リハビリ難民
公的保険の期間を終了された方。期間の終了により、保険を使用してのリハビリを受けることができなくなり、理学療法士などのリハビリ専門職からリハビリを必要としているが受けることができなくなってしまった方たちのこと。
脳血管疾患のリハビリ期限は?
脳血管疾患とは、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳の疾患のことを言います。症状としては運動麻痺(片麻痺)や高次脳機能障がいや失語症などがあります。
病院にて、リハビリを受けることができる日数として150日以内となっています。
(重度の場合には180日)
整形外科(運動器疾患)のリハビリ期限は?
整形外科(運動器疾患)とは、筋・骨格系、関節などの疾患のことを指しています。変形性関節症や四十肩、人工関節置換術後、腰椎椎間板ヘルニアなどがあります。
病院にて、リハビリを受けることができる日数は手術日または診断が行われた日から150日以内となっています。
リハビリの期限を超えるとリハビリできないの?
基本的に期限をこえるとリハビリは行えないわけではありません。13単位と呼ばれるものもあり、外来リハビリにて月に13単位までは行うことができます。
しかし、13単位になると減算されてしまい、経営の観点からは積極的に13単位を行っていこうという病院は少ないと考えられます。
1単位20分、月13単位なので、週に2~3回、20分のリハビリを受けることができます。
また介護保険を使用することができる年齢であれば、介護保険下でのリハビリに移行することになります。
介護保険下では、訪問リハビリやデイケアなどで個別機能訓練を受けることができます。デイケアでは長くても20分程度の個別機能訓練となり、訪問では週に120分まで受けることができます。
病院にいたときに比べ、かなり時間は短くなってしまい回復を望まれている方たちにとってはかなり物足りないものになってしまうと思われます。
保険下でのリハビリは実際にいくらかかってるの?
脳血管疾患Ⅰの場合、1単位245点となっています。1点=10円となります。
1単位20分 245点(2450円)1割負担の場合 245円の支払いとなります。
2単位40分 490点(4900円)1割負担の場合 490円の支払いとなります。
3単位60分 735点(7350円)1割負担の場合 735円の支払いとなります。
このように、保険でまかなわれているため、実費は本当に安くリハビリを受けることができていますが、実際にはかなりの金額がかかっています。
保険外リハビリでは、期限や回数などを気にすることなく行うことができるため、保険10割相当に+アルファ―された金額設定になっているところがほとんどになります。
保険外リハビリと保険下のリハビリって違うの?
どちらも同じ資格を取得された方がやっていると思いますので、そこまで大きな差はないのではないでしょうか。運動麻痺や痛みに関して絶対に治りますということは言えないと思いますし、保険下でも保険外でもしっかりと勉強されている療法士さんはたくさんいます。
期限を過ぎても行えるものが保険外リハビリ、期限内で行うものは保険下のリハビリとなっているだけだと思っています。本人負担の金額の違いはありますが、実質支払われている金額に大きな差はないのです。
保険外リハビリは高いのだから絶対によくなるものを提供しているのだろうと思われるのではないでしょうか?保険でまかなわれない分、必死さは利用者さんも施術者も違うかもしれませんが、絶対に治ります、改善しますみたいに言われてしまうと私は逆に疑ってしまいます。整形外科疾患、脳血管疾患などに関わらず、身体状況は変化していくというほうが信用できるのではないかと思っています。
まとめ
保険外のリハビリでは、利用者さんを集めることに必死になってしまい、必ず良くなるみたいな形の広告になりがちです。この広告の形を続けていくと、医療広告ガイドラインではないですが、何らかの規制はかかってくると思いますし、利用者さんたちに変な誤解を植え付けてしまうと思います。
しっかりとした情報を提供し、今言われている最善の方法を提供することを心がけることが大切なのではないでしょうか?
私が考える最善は、リハビリの手技や方法もそうですが、利用者さんと施術者が同じ方向を向いて、情報を共有し着実に進んでいくことではないかと考えています。